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2016.11.13

お菓子がそこにある物語vol.1【エクレア】

エクレアってあんまり馴染みがないお菓子ですよね。(=´∀`)人(´∀`=)でもお菓子好きの人は間違いなく大好きなケーキです。これはそんなエクレアとハッピーシュガーを舞台にした小さな物語。

お菓子ってとっても不思議。

さっきまで泣いてた誰かまでニコニコさせちゃうそんな力があるんです。

そんなお菓子がそこにある物語。
のぞいてみてくださいね☆


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ーーまただ。

私はこっそりため息をつく。

中学のときからの腐れ縁のミホからLINEがはいる。

【もう生きていけない】

とんでもない言葉とは裏腹に数時間前にミホから打たれた陽気なウサギのスタンプがやけに憎たらしい。

【どーしたの?】

何百回言ったかしれないセリフを見なくても打てるようになった。

間髪入れずに返ってきたのは

【ようちゃんと喧嘩した】というこの世で私が1番目にしたであろう10文字だった。

だいたいにしてあの彼氏はなんなんだ。

あんなにミホみたいにめんどくさい女と付き合ってる上に、

あんなめんどくさい女と喧嘩するなんて。

私の身にもなってほしい。

私はチラリと窓の外を見る。

今日は曇り。

ーーーまだあるかな?

先月新調したベージュのコートを羽織る。
とても肌触りがいい。
スカートはあまり履かないが、このコートにあうスカートを買いに行こうかとおもっている。

このコートを着て行く場所があまりに限られているのが、少し残念だけど。

曇り空は少しずつ暗くなり、風が頬をつめたく冷やした。

こんな日はあれに限る。

ミホにいつも泣きつかれて結局こうなるのだけど。
なぜかほっておけない。
それは、もはや昔からの刷り込みのようだ。

目的の場所についた。

駐車場には車が3台。

どうか、残ってますように。

『いらっしゃいませー!』

いつもの小さな可愛らしい店員さんが接客してくれる。
彼女が結婚していると聞いたときは驚いた。
あまりに生活感がなかったから。

どうりでお菓子屋にもマッチするわけだ。

私はショーケースをめざして目線を走らせる。

あった。。。




エクレアショコラ

つい昨日、このお店のオーナーのウチコさんのSNSの投稿でみたばかりのエクレアショコラだった。

なんでもフォンダンというお砂糖をなんとかしたものが乗ってるらしい。。

うーん。なんだっけ。

覚えてないけど、次は絶対これを買おうと決めていた。

『これ、2つください』

わたしが声をかけると小さな彼女が隣を指差す。

『今日はコーヒー味もでたんですー』




なるほど。

上の色がうっすら違う。

そしてチョコレートの玉も違う色だ。

『じゃ、1つずつください』

いつもどおり、持ち帰り時間をきく彼女にレシートはいらないと断った。

レシートなんかもらったら、いつの日か見返して腹が立ってしまいそうだからである。

水色のドアをでるとき、すこしだけウチコさんが顔を見せて挨拶をした。

さて。

はやくいかなきゃ。

ハッピーシュガーはミホの家から3分。
ミホのお気に入りのお菓子屋さんだ。

いつも彼氏と喧嘩して私に泣きついてくるとき、私はいつもハッピーシュガーのお菓子を買っていく。

前回は焼き込みベリータルト。
いや、モンブラリンだったか。。

500えんもしたから、たしかモンブラリン。。

どうせ、いまごろまだめそめそしてるに違いない。

だけど、私は嫌いじゃないのだ。

泣いてたくせに、お菓子を食べた途端
おいしいねえ!って
笑顔になるミホの顔が。

さて、つきましたよ。

今日のエクレアもきっとおいしいに違いない。
まずはチョコ味か、コーヒー味か、
泣くのも忘れてミホが迷うんだろう。

それにしても、この上にかかってるやつ、、

なんだっけな。


私はつぶやきながらミホの家のドアのベルを鳴らした。


end


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