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2011.04.20

魔法の言葉

今日は、一人きりの厨房でふと思い出した、お爺ちゃんのこと。

ウチコのおじいちゃんは、91歳で亡くなりました。

もう。。何年前のことだったけな。

亡くなる何年か前に白血病になって寝たきりになったけど、

最後まで『みんなともう10年一緒にいたい』といってたおじいちゃん。

ちいさいころ、いつも『ともこはいい子だのー』と頭をなでた。

小さいながらに、なんでなにもいいことしてないのにいい子だなんていうんだろうって、

かわいくないこと思ったりしてました。

おじいちゃんの最高のほめ言葉は『ともこは顔がまんまるくてかわいい』

少し年頃になったウチコはそう言われるのが嫌でたまらなかった。

少しづつ、大人になるにつれて距離ができて、

一緒のお家にいても話す時間も機会もなくなって。

そのまま時は過ぎ、ウチコはお家を離れてお菓子屋さんで働き始めました。

ウチコが奈良に修行に行ってから何年かして、

そうあれはちょうど初めてのコンクールに応募するため2ヶ月間休みの日も

使って、毎日なりふり構わずにお菓子を作り続けていたあの時。

父から一本の電話。

『親父がもう危ないから奈良に行けない。』

コンクールに応募するためのお菓子の写真を撮りに来てくれるはずだった

父からの連絡でした。

あの時、一人きりで、今日みたいに、みんないなくなった厨房で

黙々とコンクールの作品を作りました。

もしかしたらおじいちゃんが会いに来るかなんて思いながら。。

きっと、最後生きてるおじいちゃんには会えないと、わかっていたから、

何カ月か前にウチコは敬老の日におじいちゃんに

手紙を出していました。

ずっと、小さいころにあったことでおじいちゃんに謝りたかったこと。

このまま伝えないでおじいちゃんが亡くなったらきっと自分は後悔すると、

そう思ったから。

小さい時、茶の間にあった美味しそうなお餅のお菓子。

まだちっちゃかったウチコは何にも考えずにそのお菓子を食べちゃって。

そしたらそれは、お兄ちゃんがお友達と食べようとしてたお菓子で、

無くなってたから、それはもう怒ってて。

『だれがたべたんだ、お前か?』

聞かれたウチコは怖くって、つい嘘をついてしまいました。

自分じゃないって。

そしたら誰かって話になって、関係ないおじいちゃんに矛先が。

『おじいが食べたんだろ』って、言ったお兄ちゃんに最初は

食べてないと言ったおじいちゃん。だけど、次にこたえたときは、

『自分が食べた』って、言ってた。

ウチコがほんとは食べたのに。

ウチコはかばってくれたおじいちゃんに何も言えなくて、そのまま、大人になってしまった。

手紙には、あのとき、おじいちゃんのせいにしたままにしてごめんなさい。って。

ずっと、あのときのことを謝りたかったって、書きました。

そして、いい子なんかじゃないのに、いつもいい子と言ってくれてありがとうって。

帰ってきた手紙はおじいちゃんではなくて、お婆ちゃんが代わりに書いたものでした。

おじいちゃんは、喜んでるって書いてあった。

人は、当たり前のことにはなかなか気付かない。

家族がいて、友達がいて、健康で、幸せで。

持ってる人が気づかなくて、持ってない人がその大切さを知っている。

それはとても悲しい。

いつも人にありがとうをいいつづけていたおじいちゃん。

お葬式にはたくさんの人が来てくれた。

初めておじいちゃんを一人の人間として感じた。

あのとき、おじいちゃんに言えたありがとうが、わたし自身を救ってくれた。

おじいちゃんになにも出来てなかった自分を許すことができた。

ありがとうは、魔法の言葉。

いくらいっても、人を傷つけたりしない。

だから、ウチコは大好きな人たちに、いやなことがあっても、けんかしても、

ありがとうってちゃんと言おうって決めています。

あしたも、あさっても、これからもずっと。

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